会長コラム2013年12月

 「メアリー・リンチ先生講師対象講習会」



 英国からIBITAシニアチューターのメアリー・リンチ先生をお招きして12月5日にIBITA/JBITA上級講習会講師対象講習会、 6・7日にIBITA/JBITA基礎講習会講師対象講習会が開催されました。今回のテーマは上肢に対する アプローチでリ−チを中心に実技を交えた指導を受けてきました。

 坐位でのリーチアウトに関して重要視されていたのは4つのポイントで、一つは骨盤の前後傾、二つ めは胸椎・胸郭の抗重力伸展(特に広背筋の作用とハンドリング)、三つ目は肩甲帯周 囲の安定性(特に僧帽筋中・下部線維の姿勢補助筋としての安定作用)、四つ目が頭部 のコントロールでした。

 骨盤の前後傾に関しては特に上部体幹が屈曲に陥らない多裂筋を緩めての骨盤後傾 (メアリー先生はBack in spaceと表現されていました)を作り、仙腸関節から上の 脊柱に分節的に抗重力伸展を作っていく様な脊柱の抗重力伸展を伴う骨盤前傾誘導の実技指導が行われました。肩甲帯周囲の安定 性に関しては僧帽筋中・下部繊維を促通してまず伸展を作り、そこからprone sittingに移行していく実技指導がなされました。全体的にはリーチアウトのポイン トとして姿勢制御機構の重要性を訴えられていて、片麻痺をお持ちの方にとって体幹を残し て上肢をリーチアウトすることの難しさを協調されていました。

 症例デモンストレーションでは女性の片麻痺をお持ちの方に対する上肢治療が行わ れました。2回のセッションでの麻痺側手までの変化には驚きました。来年度は12月 11〜13日に開催されます。

 12月8日にはJBITA(日本ボバース講習会講師会議)のビジネスミーティングが行わ れ、大槻IBITA/JBITA上級講習会インストラクターがIBITA(国際ボバース講習会講師会議)の委員をしているので、今後の国際指 導者の育成システムについてIBITAイタリアに向けた意見交換がなされました。
 今まではIBITAシニアインストラク ター(日本で言えば紀伊相談役)が最終アシスタントシップを行って最終認定であっ たルールが今後、IBITA上級講習会インストラクターを中心に構成された「国際認定委員会 (仮称)」で最終認定されることになるかもしれません。今から指導者を目指そうと 思われる方は今まで以上に英語能力と国際感覚を要求されることになりそうです。

 



日本ボバース研究会 会長   伊藤 克浩
 

平成25年12月20日

   
 


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