会長コラム2012年12月

 「メアリー・リンチ女史チューターズモジュール」



 12月6日からイギリスのメアリー・リンチ先生をお招きして日本のボバース指導者を対 象とした講習会が開催された。IBITA(国際ボバース講習会講師会議)のプレ コースに出席したメンバーに好評だったということもあり「小脳」というテーマで開 催をJBITA(日本ボバース講習会講師会議)からお願いした。

 まず6日は上級講習会インストラクターと候補者を対象に一日講習会が行われ た。最初の講義はCPG(脊髄セントラルパターンジェネレーター)と上位中枢の関係 性をどう講習会で教えるかについてディスカッションを交えた形式で行われた。
 次にワークショップではVTRで症例を見て、参加メンバー3名ずつで話し合い実技 提示を行い、メアリー先生がスーパービジョンするという形で行われた。その 後、その実技をメアリー先生にアドバイスを頂きながら全員で練習した。



 7・8日は基礎講習会インストラクターも加えた三十数名での講習会が開催された。小脳に関する新しい知見のレクチャーや実技提示、症例デモンストレーション が行われた。症例デモでは普段担当者がハンドリングすると出力優位や振戦、そ してディスメトリーが出現していたようだが、メアリー先生が丁寧に介入すると全く出 現せず、最後には一人で楽に直立していたので驚いた。実技では骨盤周囲の安定 性を高めるハンドリングを教えて頂いた。普段背臥位で股関節を屈曲して膝立て 位を取らせる際に、股関節屈曲や内転要素が過剰に起きて腰椎が前彎してしまう症例 に出会うが、股関節屈筋を使わせない股関節屈曲から大腿のコントロールに繋 げることで、骨盤後傾を伴ったボトムアップ(おしり挙げ)から体幹コントロールを 行えるハンドリングを教わった。全体のテーマとして筋からの情報を運動コント ロールに繋げることで皮質優位な過剰反応や代償に陥らない運動を促通できることも 確認でき、有意義な講習会となった。

(※脊髄視床路−皮質−皮質脊髄路より脊 髄小脳路−小脳−前庭核−前庭脊髄路は伝導の早い経路)


日本ボバース研究会 会長   伊藤 克浩
 

平成24年12月29日

   
 


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